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機能するデザイン:デザインシステムとビジュアルアイデンティティが企業にもたらす成果
仕事で企業のコーポレートサイトやブランドサイトのリニューアルの相談をされることが多いですが、話を聞くと表層的な課題が多いなと感じます。
よく聞く課題
- デザインが古く感じる
- UIがわかりづらい
- ビジュアルがイケてない
- 営業やマーケティングとしてのタッチポイントを強化したい などなど
要するに「企業の価値を魅力的かつ効果的に伝えきれていない」という課題。
これらの課題解決には、ターゲットの整理、デザインの刷新、サイトの再設計やUI改善、コンテンツの見直しや拡充といった「サイト戦略の見直し」のアプローチが必要ですが、これだけで終わってしまうと、結局のところ小手先のリニューアルになってしまうと思うんです。
- なぜデザインが古く感じるのか?
- なぜUIがわかりづらいのか?
- なぜビジュアルがイケてないのか?
を深堀ってみると、ブランド戦略における重要な要素である「デザイン」がきちんと定義されていないことが多い気がします。
つまり「企業の価値や資産が正しく管理されていない」という深層的な課題があります。
デザインは企業のアイデンティティを形成し、顧客とのコミュニケーションを強化する役割を果たします。きちんと「デザイン」を定義することで小手先だけじゃない正しい方向にリニューアルできます。
そういったクライアントに僕がよく提案してるのが「デザインシステムの導入」と「ビジュアルアイデンティティの定義」です。
- デザインシステム
デザインの原則、コンポーネント、スタイルガイド、パターンなどを体系的にまとめたものです。一貫したデザインを実現するためのフレームワークであり、ブランドの整合性を保つ役割を果たします。 - ビジュアルアイデンティティ
ロゴ、カラーパレット、タイポグラフィ、イメージスタイルなどが含まれ、視覚的な表現を構成する要素の集合。視覚的な表現の一貫性を持たせる役割を果たします。
デザインシステムとビジュアルアイデンティティには相互関係があり、どちらか一方だけだと十分に機能しません。
機能するデザインがもたらす成果
- ブランドコントロールの強化
- 生産性の向上
- 円滑なコミュニケーション
デザインが機能することでブランドの視覚的な表現が統一され、一貫性を維持させることができるのため、コーポレートサイトに限らず、広告やランディングページなどすべてのタッチポイントで統一された視覚的表現を提供でき、ブランドコントロールを強化できます。また、デザインシステムとビジュアルアイデンティティが整備されることで、既存のガイドラインやコンポーネントを活用できるため時間とリソースを最適化でき、生産性の向上が見込めます。さらに異なる役割のメンバー(社内外問わず)と共通のビジュアル言語を持つことができるので、円滑なコミュニケーションが実現できチームコラボレーションが向上します。
デザインは単なる装飾ではなく、ブランド戦略においてとても重要な中心的な要素です。デザインを機能させることで小手先じゃない、本質的な課題の解決につながると信じてます。魅せ方が変わると、見られ方が変わり、選ばれ方が変わるって考えてます。
2025年1月